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精神医療における訪問支援に臨床心理職が果たす役割

  • 公開日: 2022-06-30
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【研究の背景および目的】
精神医療における臨床心理職の活動現場は主に病院等の施設です。一方、近年「入院医療中心から地域生活中心へ」という精神保健福祉施策の改革が進められ、包括型地域生活支援プログラムの導入や精神障害者アウトリーチ推進事業により、多職種チームによる訪問支援が全国で展開されています。
本研究は、臨床心理職がチームに加わる際、訪問先でどのような臨床心理支援が提供できるのか、どのように多職種と協働していけるのか、効果的な多職種支援ケアモデルの構築を目指しています。

【おもな研究内容】
1.訪問看護ステーションや精神科病院内の訪問看護部に従事する支援者を対象に、職種や日々の支援内容について調査します。また、臨床心理職に対するイメージやニーズについて明らかにし、訪問支援の現状の把握と臨床心理職のチーム加入の可能性を探ります。
2.訪問支援サービス利用者や家族の方々を対象に、現在実施されている支援と今後希望する支援について調査し、支援ニーズの把握と臨床心理職の支援提供の可能性を探ります。
3.他職種支援者や支援サービス利用者のニーズを踏まえて、多職種支援ケアモデルを検討し、臨床心理職を含めた支援チームによる訪問支援の効果検証を行います。

⇒事例研究
⇒質的研究
⇒支援前後での心理検査

【期待される効果・応用分野】
「入院医療中心から地域生活中心へ」のビジョンの下、精神医療の訪問支援は充実して来ましたが、臨床心理職が加わる例は未だ少数です。改革を進めるには、臨床心理職を含めた多職種チームの協働による、当事者や家族の個別のニーズに沿った包括的な支援の提供が必要であると考えます。居宅で可能な療法、生活の場で効果的な支援の在り方も検討します。地域精神医療での臨床心理職の新たな職能や職域の展開を明らかにし、心理職へのニーズに応えます。地域生活の継続にも貢献できます。

【共同研究・特許などアピールポイント】
●調査研究には複数の訪問看護ステーションや医療法人に協力いただき、精神医療従事者の皆様と当事者及びご家族の協力のもと、分析を進めています。
●臨床心理職の在・不在にかかわらず、訪問チームの研究協力を求めています。

【コーディネーターから一言】
精神医療の訪問支援が進む中、心の専門家、臨床心理職が多職種チームに加わる際の支援の在り方を検討します。家族支援や病院に来られない方のケアにも有効です。訪問医療従事者のご協力が不可欠。ご連絡ください。

研究分野: 臨床心理学、地域精神医療、生活臨床
キーワード:アウトリーチ、多職種協働、生活臨床、SST(Social Skills Training)、コラージュ療法

カテゴリ : シーズ(得意な技術・サービス等)
対象エリア: 国内 / 南九州 / 南西諸島域 / その他地域
有効期限 : 無期限

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