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組織を自滅させる意思決定プロセスの解明

  • 公開日: 2024-06-06
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【研究の背景および目的】
人間は一人で合理的な意思決定を行うことが難しく、会社等の組織を作り社会を発展させてきました。しかし、合理的に意思決定するはずの組織でも不祥事や事件は発生し、社会に大きな影響を与えています。近年、行動経済学で個人の決定が合理性から外れる理由の解明が進み、その一つが「当初は将来の利益を計画していたのに、目前に誘惑が迫ると目先の利益を優先してしまう」“双曲割引”です。この理論に着目して、個人の選好が組織の意思決定にどのような影響を与えるのか研究しています。

【おもな研究内容】
組織の意思決定モデル
□あいまいな状況での組織の意思決定モデル(=ゴミ箱モデル)を活用しシミュレーションモデルを開発
□ゴミ箱モデルでは集団の意思決定は「参加者」「問題」「解」「選択機会」が偶然出くわすことで意思決定となることを説明
×
行動経済学の理論
□時間経過とともに自分自身の選好が変わってしまう双曲割引を利用

選択基準、解決をもたらす技術、決定への参加者等があいまいな状況での集団の意思決定モデル=ゴミ箱モデルに個人の選好(双曲割引)を組み入れた新たなシミュレーションモデルを開発し、組織が自滅的な意思決定を行うプロセスを解明
□ 集団の意思決定に係る質問票調査から現実の意思決定とシミュレーション結果を比較・分析

【期待される効果・応用分野】
ミクロ的な個人の選好がマクロ的な組織的意思決定にどのような影響を及ぼすのか分析することで、どのような組織の、どんな場面で、どのような意思決定プロセスがマッチし、どんな組織構成がベストか、適切な組織運営方法を提案することが可能になります。また、個人の選好と組織の意思決定を対象とした研究は現時点ではまだ多くないため、本研究によるナレッジの蓄積などが個人の選好と組織の意思決定に係る研究発展につながる基礎研究になることを期待しています。

【共同研究・特許などアピールポイント】
●様々な企業とコラボレーション可能と考えています。私自身は社会人経験が長く、特にシステム開発などのプロマネ経験が豊富にあるため、本研究を通じたシステム開発やプロジェクト業務などで力になれることが多々あると考えています。

【コーディネーターから一言】
行動経済学の理論で組織の意思決定プロセスの解明に挑む最新の研究。システム開発のプロマネとしての、豊富なビジネス経験を活かした企業支援も可能です。質問票調査等に協力いただける企業を募集中。ご連絡ください。

研究分野:経営組織論、意思決定理論、行動経済学
キーワード:集団の意思決定、双曲割引、シミュレーション、プロジェクトマネジメント

カテゴリ : シーズ(得意な技術・サービス等)
対象エリア: 国内 / 南九州 / 南西諸島域 / その他地域
有効期限 : 無期限

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