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高齢者における「口腔機能と栄養状態の関連」を解明する

  • 公開日: 2024-05-16
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【研究の背景および目的】
超高齢社会に突入する日本では、医療費や介護費の削減のため健康寿命を延ばすことが課題です。鹿児島大学は2018年より、鹿児島県垂水市に住む高齢者を対象に健康調査を行っています。現在までに、人間は全身の機能が低下するより前に「口から老いる」傾向があることがわかってきました。本研究では特に口の機能と食・栄養の関係性に焦点を当てた研究をすることで、高齢者が「口から美味しく食べる」ための解決策を見出し、地域の高齢者の健康に寄与することを目的としています。

【おもな研究内容】
◯口腔機能と栄養や全身状態の関係性について今までにわかってきたことと
口の健康が失われる
食事に偏り
低栄養
全身状態の悪化
この流れをストップする
◯実際の調査の様子

【期待される効果・応用分野】
本研究は垂水市と鹿児島大学が協働して行う「たるみず元気プロジェクト」の一環です。身体機能・認知機能・栄養・心電図等と同時に、本研究室が口腔機能調査を行っています。1000人規模の縦断的なデータが入手できる環境で、口の健康と栄養状態の経年的な変化と関連を解明できます。その結果から、高齢者の口腔機能を向上させて低栄養を防ぐプログラムの作成が可能です。高齢化率43%の垂水市をモデルに、将来的には全国の介護事業や医療サービスになり得る成果を発信していきます。

【共同研究・特許などアピールポイント】
●主な筆頭著者としての論文業績
RelationshipbetweenOralHypofunction,andProteinIntake:ACross-SectionalStudyinLocalCommunity-DwellingAdults.NishiK,etal.Nutrients2021Dec7;13(12):4377.doi:10.3390/nu13124377.

【コーディネーターから一言】
高齢化の先進地で口腔機能調査を行い、口の健康と栄養状態の関連を研究。健康寿命を延ばす口腔機能向上プログラムの作成が目標です。研究の推進に協力いただける企業等を求めています。国内でも希少な口腔の疫学研究です。

研究分野:老年歯学、老年医学、栄養学、疫学
キーワード:低栄養、オーラルフレイル、口腔機能低下症、摂食嚥下障害、口腔癌、ERAS、フレイル

カテゴリ : シーズ(得意な技術・サービス等)
対象エリア: 国内 / 南九州 / 南西諸島域 / その他地域
有効期限 : 無期限

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