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「うつ病ゼブラフィッシュ」を用いた創薬・健康食品開発

  • 公開日: 2023-02-09

【研究の背景および目的】
恐怖や不安、喜びは人間だけではなく、脊椎動物全体に共通する情動です。この情動がうまく働かなくなることで、人間も動物も気持ちが凹んだり、社交性が低下して、いわゆる「うつ病」に近い状態になります。私たちはゲノム編集技術を用いて、人間のうつ病と同じ症状を示すゼブラフィッシュを作出しました。ゼブラフィッシュは、人間と同じシステムで不安や恐怖を感じることが分かっています。この魚を実験動物に使って「うつ病」や不安症状に効く薬や機能性食品の開発が可能になります。

【おもな研究内容】
人間と同じうつ病症状を示すゼブラフィッシュを用いて抗ストレス・不安抑制効果を持つ化合物や食品を評価

・創薬開発
・機能性食品開発
・高品質な養殖魚開発

サンプル投与
  ↓
不安評価試験
  ↓
ゼブラフィッシュを実験動物に用いることでコストと時間の大幅な削減が可能に!


【期待される効果・応用分野】
ゼブラフィッシュは安価で扱いやすいモデル動物として、低コストで迅速・簡便に機能性物質を探索できます。重度の不安を軽減させる天然物や化合物が見つかれば、「うつ病」などの精神疾患の治療薬への応用が期待できます。また、不安の初期状態を改善する食品成分は、うつ病発症や重度ストレスのリスクを下げる機能性食品の開発に繋がります。さらに産業動物の不安軽減は、成長促進や耐病性の亢進、肉質改善につながることから、本研究の成果は農林水産業への応用も可能です。

【共同研究・特許などアピールポイント】
●製薬企業やバイオメーカー、食品原料会社、酒造会社、県内自治体と共同研究を行ってきました。
●関連論文も多く発表しています。詳細は研究室ホームページをご参照ください。ヒトの健康に生かせる水棲生物等の多様な研究を展開しています。

【コーディネーターから一言】
独自の「うつ病ゼブラフィッシュ」を用いて、うつ・不安・ストレス等を軽減する機能性物質を探索。簡便・低コストなためスクリーニングに最適です。製薬・食品企業や自治体等と共同研究実績も豊富。お気軽にお問合せください。

研究分野:動物行動学、神経科学、食品機能学、薬理学、農学、水産学
キーワード:ゼブラフィッシュ、創薬、機能性食品、うつ病、不安、養殖、新型コロナ

カテゴリ : シーズ(得意な技術・サービス等)
対象エリア: 国内 / 南九州 / 南西諸島域 / その他地域
有効期限 : 無期限

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