フーゴー・ヴォルフ研究
- 公開日: 2019-05-13
- 変更日: 2020-09-25
- 投稿者:鹿児島大学南九州・南西諸島域イノベーションセンター 研究・産学地域連携ユニット
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(研究の背景および目的)
フーゴー・ヴォルフ(1860-1903)は、多数のドイツ・リート(ドイツ語による歌曲)を作曲し、オーストリアを代表する作曲者と考えられています。数は少ないのですが、他にピアノ曲、オペラ、管弦楽、室内楽などの作品があり、音楽批評や書簡など多数の文書も残されています。これらの資料を基にヴォルフの楽曲の分析的考察とピアノによる演奏、また、文書資料の邦訳に取り組むとともに、当時の音楽界や作曲をめぐる状況を検討するなど、包括的なヴォルフ研究を展開しています。
(主な内容)
1歌曲・ピアノ曲研究ヴォルフのリートは「朗唱リート」と評価されており、その理由のひとつは、音やモティーフの反復にあることを、明らかにしてきました。現在は、ヴォルフがこの作曲技法を、他ジャンルの作品に用いている方法を、分析的に考察しています。また、ピアノ独奏や伴奏を通じた作品の演奏活動も行っています。2音楽批評文・書簡研究ヴォルフの残した文書から、当時の音楽界の状況や人間関係、他の作曲者による作品や自作に対する考え方などを検討しています。ヴォルフの文書の邦訳がまだ無いため、アプローチしやすい資料の作成を目指し、一部、文書の邦訳を進めています。
(期待される効果・応用分野)
作曲者・作品研究は、音楽学や西洋音楽史の発展を担う一分野であると同時に、作品を演奏したり、聴く上で、基礎となる情報でもあります。ひとつの作品を理解するためには、情報が多ければ多いほど、多面的な見方ができます。その意味で、この包括的なヴォルフ研究が、学問としてだけでなく、作品の解釈を必要とする演奏者や聴者の皆さんに役立つものであると考えます。
(共同研究・特許などアピールポイント)
●ヴォルフ研究では論文、学会発表、演奏活動を通して、研究成果を発表してきました。また、演奏ではヴォルフ以外の作品にも取り組んでいます。●上記以外では、絶対音感を中心とした、音と認知の関係について研究を進めています。
(コーディネータから一言)
フーゴー・ヴォルフを中心として、西洋音楽史と音楽学を研究。西洋音楽史についての講演、セミナー等には時代やジャンルを問わず応じることが可能です。学校や地域サークルなどからのご依頼をお待ちしています。
(研究分野)
音楽学 西洋音楽史 ピアノ演奏 音楽心理学
(キーワード)
音楽学 フーゴー・ヴォルフ ドイツ・リート 朗唱 反復 ピアノ 音と認知 絶対音感
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