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心的外傷(トラウマ)の辛い体験・記憶の治療法

  • 公開日: 2020-12-06
添付:PDFファイル

心的外傷(トラウマ)の辛い体験・記憶の治療法
研究の背景及び目的
心的外傷(トラウマ)を治療する実践的研究を行なっています。災害、事故、事件、日常における辛
い出来事は大きなストレスとなり、精神的にも身体的にも不具合をもたらします。トラウマの原因は
適切に処理されずに残っている辛い記憶にあると考えられています。私は心療内科医としてEMDR
という手法を用いて、トラウマの治療を行なっています。辛い記憶を再処理するためには脳をどのよ
うに働かせれば良いか、治療場面で脳の活動を見ながら研究しています。

おもな研究内容
心の研究において、かつては脳の活動はブラックボックスとして扱われてきま
した。脳波、脳磁図、PET、SPECT、機能的MRI、光トポグラフィなどの脳機
能計測装置が登場したことによって、今や脳が働いているところを直接見ること
ができるようになりました。私はこれまで脳磁図、機能的MRI、光トポグラフィ
を用いて人間の知覚や記憶の機能について研究してきました。
また、心療内科医として、ストレスによって体の症状が出る心身症や辛い体験
をしたことでその嫌な記憶が心と体に症状を出し続ける心的外傷後ストレス障害
(PTSD)の治療を行なっています。薬だけでは根本治療にはならず、経験した
辛い出来事に関わる記憶をうまく処理していくことが必要です。
辛い記憶を処理する心理療法に、EMDR(Eye Movement Desensitization
and Reprocessing:眼球運動による脱感作と再処理法)という方法がありま
す。この心理療法では、心に負担をかけることなく辛い記憶を再度見つめ直して
整理し直すことで、トラウマに起因する症状が改善していきます。
右の図(A)は、辛い記憶を思い出している時の前頭葉の脳の活動を光トポグラ
フィで捉えたものです。血流が増え、緊張、不安が強くなっていることがわかり
ます。そこにEMDRを行うと、脳の興奮状態が穏やかになったことがわかりま
す(B)。実際に治療場面で血流を見ながら心理療法を行うことで、トラウマに関
する脳の活動のメカニズムを解明することを目標としています。
期待される効果・応用分野
トラウマによる辛さとそれを緩和するメカニズムが明らかになれば、トラウマに苦しむ人の助け
になると考えています。
悲嘆、ストレス、日常の嫌なことなどにも応用可能だと考えています。
災害、事故、事件の直後の早期介入はトラウマを最小限に食い止められる可能性があります。
EMDR治療時の脳のメカニズムを解明すれば、より効果的な治療法の開発に繋がります。
■共同研究・特許などアピールポイント
●科学研究費「EMDRのメカニズムの解明-バイオ
マーカーを用いた研究」(20K03443)
●EMDRによる治療は、鹿児島大学病院心身医療
科の外来診察で行なっています。
●医師の立場で、臨床心理士や公認心理師の養成
に当たっています。
コーディネーターから一言
トラウマ治療法「EMDR」の専門家として、
臨床と研究を行っています。治療に当たる医
師や脳科学の専門家等との共同研究が可能で
す。外来診察はどなたでも受診できます。講
演やセミナー等の講師もお受けします。
研究分野 心療内科
キーワード トラウマ、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、EMDR、光トポグラフィ(NIRS)



カテゴリ : シーズ(得意な技術・サービス等)
対象エリア: 選択なし
有効期限 : 無期限

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