機械学習を用いた鋳造加工部品の 外観検査に関する研究
- 公開日: 2020-10-20
- 投稿者:鹿児島県工業技術センター 企画支援部
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概要
工業製品の外観検査を自動化することを目的として,機械学習による良否判別の研究を実施しました。対象製品の部分的な画像を用いてDeep Learningを適用した結果,貫通穴Φ1.0mmおよび1.5mmの大きさの疑似不良について判別可能な外観検査モデルを構築できました。
[実験方法]
少量のNG画像を学習データに追加することで,NG画像の異常スコアが総じて大きくなり,大半は判別できていることが確認できました。サンプルにドリルで穴を開けて疑似不良を作ります。(Φ0.5,1.0,1.5mm)
サンプル内面の展開画像を取得し,そこから56×56ドットの小さな画像を切り出して実験データとしました。
AIモデルは,学習済みMobileNetV2 をベースに,距離学習を適用しました。
[実験結果]
少量のNG画像を学習データに追加することで,NG画像の異常スコアが総じて大きくなり,大半は判別できていることが確認できました。
いちおし
判断基準を人間が作らなくても,画像データを学習させることのみで,良否の判別が可能になりました。
キーワード
Deep learning,機械学習,距離学習,外観検査,鋳造
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