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島の伝統知から唐辛子の可能性を探る

  • 公開日: 2019-05-13
  • 変更日: 2020-09-25
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(研究の背景および目的)
唐辛子は香辛料や野菜として料理に活用されるだけではなく、防虫剤や入浴剤、防犯用スプレー、温湿布、ダイエット商品など生活・医薬に関する製品の原材料としても利用されています。このような商品・製品の中には、民俗的な利用法に基づいたものも数多くあります。唐辛子がどのように利用されているか、国内外の様々な地域において民俗資料を収集することによって、新たな唐辛子製品の創出や新薬開発の手がかりを発見できる可能性があります。
(主な内容)
果実の利用葉の利用果実は生のままかじったり料理に用いられるほか、日本では、唐辛子の葉が佃煮や油炒め、炒め煮、乾燥果実、液体(水・酢・蒸留酒・ヤシ酒・熟し塩漬、味噌漬、味噌汁の実などに利用されてきたココヤシの果水・柑橘の果汁など)に漬けた調ました。その他の地域でも、唐辛子の葉はスー味料、塩漬、唐辛子味噌などとして利用。プやお粥、炒め物の葉菜として重要です。酢漬け(奄美大島)泡盛漬け・乾燥粉末(石垣島)サトウキビ酢漬け(フィリピン)唐辛子のペースト(インドネシア)薬用健胃剤、食欲不振、腹痛、嘔吐、下痢、頭痛、歯痛、腰痛、肩こり、咳、肺病、結膜炎、破傷風、二日酔い、しもやけ、湿布、マラリア、シガテラ等様々な利用法があります。葉を野菜として利用(フィリピン)ココナッツ味のスープ(ミクロネシア)麹への利用東南アジアの各地では麹の原材料や麹・酒をつくるときの儀礼に唐辛子が利用されています。真ん中が唐辛子(カンボジア)
(期待される効果・応用分野)
例えば、九州地方特産の「ゆずこしょう」は、以前は地方特有の調味料でしたが、現在では日本全国で利用される調味料となりました。ある地域特産の調味料を他の地域へ持ち込むと、爆発的に売れる可能性があります。今後、世界中の唐辛子の民俗資料を収集することで、1唐辛子利用の汎用性、2地域の特異性、を明らかにし、3その利用方法(調味料・薬用など)をどの地域へ導入できるか、などを考えていきたいと思っています。食品分野、医薬分野へ寄与できると考えています。
(共同研究・特許などアピールポイント)
●東南アジア島嶼部ではLIPI(TheIndonesianInstituteofSciences)・フィリピン国立博物館と共同研究を、オセアニアではハワイ大学・グアム大学・南太平洋大学・ミクロネシア短期大学等と共同研究を行っています。
(コーディネータから一言)
鹿児島県からアジア・太平洋までを含む地域の唐辛子利用法を収集。地域の特産品と唐辛子を結び付けた独自の食品等の開発への活用に協力できます。国内外島嶼地域の農業文化等に関するセミナー等にも対応いたします。
(研究分野)
島嶼
(キーワード)
トウガラシ 民族植物学 香辛料 伝統知 東南アジア島嶼部 オセアニア

カテゴリ : シーズ(得意な技術・サービス等)
対象エリア: 選択なし
有効期限 : 無期限

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