アワ遺伝資源の保存と活用
- 公開日: 2019-05-13
- 変更日: 2022-10-03
- 投稿者:鹿児島大学南九州・南西諸島域イノベーションセンター 研究・産学地域連携ユニット
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(研究の背景および目的)
アワはアジア・ヨーロッパに幅広く分布するイネ科作物です。かつて鹿児島ではアワの栽培が盛んでしたが、昭和30年代以降、全国的にアワの栽培が行われなくなり、多くのアワ系統が滅亡の危機にありました。これを危惧した当研究室初代教授の宮司佑三は県内各地のアワ系統の収集に努め、その後、収集範囲は県外、国外に及びました。現在、約600のアワ系統が保存・維持されています。これらの利用、活用を目指しています。
(主な内容)
写真のようにアワの穂の形、粒の色は様々で、見た目にも非常に綺麗です.これ以外の性質(早晩性、草丈など)も変異に富んでいます。多数のアワ系統の維持と並行して,性質が互いに異なるアワ品種を交配し,性質がどのように遺伝するか研究しています.また,研究の過程で互いの性質をあわせもった新しい材料も育成しています.突然変異誘発のための基礎研究も行っています.
(期待される効果・応用分野)
アワを含む雑穀は,現在の食生活に不足しがちなミネラルや食物繊維を豊富に含んでいることから健康食として注目を浴びており,食物アレルギーの原因になりにくいため,代替食として優れてい.ます(「新特産シリーズ雑穀」及川一也著農文協より).また、アワは栽培しやすく,色や形の違いが分かりやすいので,環境教育や総合学習の材料にも向いていると考えます.
(共同研究・特許などアピールポイント)
・実用化の事例として,鹿児島県で収集され,鹿児島大で維持しているアワ系統が入った炊飯用雑穀が農家から販売されています.
(コーディネータから一言)
滅亡の危機にあった約600のアワ系統が本学で保存・維持されています。健康食だけでなく、観賞用や教材としての活用も可能。共同研究で交配や突然変異など様々な実験・育成と利用法を広げられる可能性があります。
(研究分野)
植物育種学 植物遺伝学
(キーワード)
アワ 遺伝子 イネ アワ
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