産学・地域マッチングサイト

企業や地域自治体・公共機関、大学等の産学官連携による「ニーズ・シーズのマッチングプラットフォーム KuRiPS」

軍隊と地域社会-コミュニケーションの視点から

  • 公開日: 2023-07-13
[ PDFファイル ]

【研究の背景および目的】
研究の目的は、明治以降の軍隊と地域社会のかかわりをPR活動という視点から描き出すことです。ここでいう軍隊には旧日本軍だけでなく、戦後の自衛隊も含みます。「軍隊は何を伝え、国民はどう受け止めたのか」について、主に公文書や新聞等を利用して研究してきました。戦後80年に近づく現在、戦前戦中はもとより占領期以降の軍隊と地域社会とのかかわりを解明するための記憶や記録も失われつつあります。これらをどのように収集し継承していくのか、が現在の大きな課題です。

【おもな研究内容】
1)戦前期の日本海軍によるPR活動についての研究
徴兵中心の陸軍と異なり、志願兵を重視した日本海軍は、募兵のためにも戦前から熱心にPR活動を行っています。これまで講話や軍艦見学・便乗、軍楽隊による演奏会などを事例に研究してきましたが、戦前の海軍によるPR活動は多岐にわたります。PR活動の全体像を浮き彫りにするため、研究を進めていきます。
2)戦前~占領期のマス・メディアに関する研究
近代以降はマス・メディアの時代でもありました。戦時下における広告業界の活動、占領期に雨後の筍のように創刊された雑誌など、マス・メディアの歴史にかかわる研究について、資料紹介などを含めて発信しています。
3)戦争・軍隊にかかわる地域の人々の記録・語りの調査
戦後70年を過ぎ、戦争や軍隊と地域に暮らす人々とのかかわりを示す記録や記憶は散逸し、失われています。これを収集・調査し、デジタルアーカイブなど、どのように継承・活用していくのかについて研究・実践していきます。

【期待される効果・応用分野】
鹿児島は特攻との絡みで戦争や軍隊が語られることが多い地域ですが、そもそも鹿児島は近代日本において最も多くの陸海軍人を輩出した地域の一つであり、また戦後の進駐軍上陸や自衛隊の基地設置など、特攻以外にも軍隊と地域社会とのあり方を考えるポイントが数多くあります。
また地域の歴史を知るうえで地方紙など地域メディアはとても貴重ですが、DB化は困難で利用に多くの制約があります。これらの資料を収集し、地域の方々に広く利用してもらいたいと考えています。

【共同研究・特許などアピールポイント】
●「鹿児島の近現代」教育研究センターは、地域に眠る資料の収集・研究・公開を目的に設立されました。鹿児島を広く国内外に発信するとともに、知識の地域活用を目指し、協同していただける方々や団体と一緒に活動していきます。

【コーディネーターから一言】
近現代の軍隊と地域社会の関わりをPRの視点から分析。当時の広告やマスメディアの研究も行っています。戦中・占領期の記録収集にご協力は不可欠。自治体・団体・個人のご連絡をお待ちしています。講演等の協力も致します。

研究分野:軍隊と社会研究、マス・コミュニケーション研究
キーワード:海軍、地域社会、地方紙、占領期、進駐軍、自衛隊

カテゴリ : シーズ(得意な技術・サービス等)
対象エリア: 国内 / 南九州 / 南西諸島域 / その他地域
有効期限 : 無期限

(ご注意)

◯ コメントは公開されます。秘密情報の取り扱いには十分お気をつけください。
◯ 非公開で投稿者と連絡を取るには、右の[個別メッセージ]機能を利用して下さい。

個別メッセージ

ニーズ・シーズ投稿者と個別のメッセージ交換を行えます。

ログインすれば投稿者と個別メッセージ(非公開)のやりとりができます。

関連するニーズ・シーズ

  • 野外教育の意義と教育効果&支援者としての指導者養成

    野外教育の意義と教育効果&支援者としての指導者養成

    シーズ(得意な技術・サービス等) 2023-06-30

    【研究の背景および目的】 近年キャンプが一大ブームとなり、多様なスタイルのキャンプが実施されています。そうしたキャンプ等の自然体験活動を教材として、教育的働きかけを行うものを「野外教育」と呼びます。野外教育は学校教育や社会教育の中で実践され、様々な教育効果が明らかにされています。 本研究は、野外教育の教育的意義やその効果について、社会的スキルや非認知能力の獲得、不登校問題や防災教育等の側面から明らかにし、体験活動の充実を図ることを目的としています。 【おもな研究内容】 1.野外教育の教育効果/大...

  • 環境に配慮した防災―弾性浮体を用いた消波構造物

    環境に配慮した防災―弾性浮体を用いた消波構造物

    シーズ(得意な技術・サービス等) 2023-06-14

    【研究の背景および目的】 水面に浮かぶ物体を「浮体」と言います。浮体は、その下方を水が流れるため、環境に優しく、また,曳航が可能であるという特長を有しています。浮体のうち、波など外力の作用でゴム板のように変形する浮体を「弾性浮体」と呼びます。巨大な氷の板のように、海に浮かぶ大型の浮体構造物は弾性浮体の性質を示します。弾性浮体に入射した大きな波は幾つかの波に分裂し,その結果,波の高さが低くなります。この弾性浮体の「消波機能」は津波等からの防災に活かせます。 【おもな研究内容】 本研究室では,弾性浮...

  • 児童養護施設等における子どもの「性」と成長発達権

    児童養護施設等における子どもの「性」と成長発達権

    シーズ(得意な技術・サービス等) 2023-06-09

    【研究の背景および目的】 児童養護施設で暮らす子どもたちの「人生を豊かに育む教育」のあり方をテーマとする共同研究に、法学者の立場で参加しています。研究の中で、子どもの「性」の健康が、その後の「豊かな人生」を育むうえでとても大切であることに気づきました。施設という特殊な場での「性の問題」にいかに取り組むべきか。自身が専門とする憲法学の知見を活かし、子どもの「性と生」に関わる「成長発達権」の保障に関する問題点を明らかにし、あるべき地域連携の姿を探ることが本研究の目的です。 【おもな研究内容】  近年...

利用登録
する