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活性化マクロファージを標的とした動脈硬化の新規診断・治療法の開発

  • 公開日: 2021-05-18
添付:PDFファイル

研究の背景および目的
過剰に活性化したマクロファージは、動脈硬化において血管の病変(プラーク)を起こす重要な原因です。活性化マクロファージはプラークを不安定化し破裂させるため、心筋梗塞や脳梗塞の発症にも関与します。私たちは活性化マクロファージに特異的に発現する葉酸レセプターβを、新しいマーカーとして注目しました。本研究の目的は、葉酸レセプターβを利用し活性化マクロファージを標的とすることで、不安定プラークを早期に診断し治療する新たな方法を開発することです。

おもな研究内容
①不安定プラークの分子イメージング
動脈硬化は、不安定プラーク(*1)の破綻により血栓を形成し、心筋梗塞や脳梗塞を発症する。従って、これらの病気を未然に防ぐためには、この不安定プラークを早期に見つけ、治療することが重要である。
しかし今のところ、この不安定プラークを高い精度で非侵襲的に診断する方法は存在しない。そこで我々は、活性化マクロファージ(*2)に発現している葉酸レセプターβ(FRβ)に注目した。葉酸レセプターβに対するモノクローナル抗体(*3)を作成し、この抗体を標識として生体に投与して、活性化マクロファージが存在する不安定プラークを認識する分子イメージング(画像診断)を開発すべく研究している。
*1不安定プラーク:血栓を起こしやすいプラーク(血管の病変)。対して安定プラークは血栓を起こしにくい。
*2活性化マクロファージ:免疫細胞マクロファージが過剰に活性化し、炎症反応等病態悪化につながる状態。
*3モノクローナル抗体:特定の物質(ここではFRβ)だけに結合する抗体(体内の異物に結合し中和するタンパク質)のクローン。大量生産ができる。
②可溶性葉酸レセプターβ測定系の確立と動脈硬化疾患の臨床診断
活性化マクロファージに発現する葉酸レセプターβの一部は、切断されて血液中に可溶性葉酸レセプターβとして存在する。そこで血液中の可溶性葉酸レセプターβの濃度を測定する方法を確立し、プラークの不安定性や動脈硬化症の進展程度を診断する研究を行っている。血液検査だけで心筋梗塞や脳梗塞に至る危険性の診断が可能になる。
③活性化マクロファージを標的とした動脈硬化の新しい治療
動脈硬化には様々な治療が試みられているが、活性化マクロファージを標的とした治療法は現在のところない。そこで、葉酸レセプターβに対するモノクローナル抗体を動脈硬化モデルマウスに注射して、動脈硬化病変を縮小させることができるかを研究している。病変を縮小できれば画期的な治療薬の開発に結び付く可能性がある。

期待される効果
心筋梗塞や脳梗塞を発症させる不安定プラークをMRIやCT、血液検査で容易に診断できるようになれば、早期発見と治療に結び付きます。さらに私たちは葉酸レセプターβに対するモノクローナル抗体を所持しています。これを用いて、活性化マクロファージを標的とする動脈硬化の治療ができれば、不安定プラークを持つ患者さんへの画期的な治療法となります。抗体に代わり、葉酸レセプターβに特異的に結合する化学物質を発見または作製することで、新薬を開発することも期待しています。

共同研究・特許などアピールポイント
●葉酸レセプターβに対するモノクローナル抗体を持っているのは我々のみで、現在行っている研究に関する特許(国内)を取得しています。
●動脈硬化の新しい診断や治療法の開発に興味のある企業は、ご連絡下さい。

コーディネーターから一言
活性化マクロファージを標的とした動脈硬化の画期的な診断法と治療法の開発を研究。独自の抗体も所持しています。実用化に向けた提携先、とくに動脈硬化の分子標的治療薬を共同開発できる企業を求めています。

研究分野
医学、内科学、循環器病学
キーワード
動脈硬化、高血圧、心筋梗塞、マクロファージ

カテゴリ : シーズ(得意な技術・サービス等)
対象エリア: 選択なし
有効期限 : 無期限

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