光ファイバーを用いた簡便・高精度な屈折率測定技術
- 公開日: 2019-05-13
- 変更日: 2021-09-13
- 投稿者:鹿児島大学南九州・南西諸島域イノベーションセンター 研究・産学地域連携ユニット
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(研究の背景および目的)
●光ファイバーは、現在、高速・大容量の長距離通信システムの信号伝送媒体として世界的に広く用いられています。一方で、光ファイバーはシリカガラスを素材としているため、物理的・化学的に安定なことから、光センシングのプローブ(探針)としても様々な分野で活用されています。本研究は光ファイバーの端面からの反射光を計測することによって、端面に接触させた液体や樹脂の屈折率を高精度で測定できる技術です。
(主な内容)
〇測定の原理光源光サーキュレーター入射光光パワーメーター光ファイバープロープ(シリカガラス)光ファイバーの端面からの反射光のパワーを計測し、試料の屈折率を求める屈折率の相対測定精度は10-4程度反射率◆測定可能な試料の例水溶液、シリコーンオイル、接着剤など被測定試料光ファイバーの端面で光がフレネル反射
(期待される効果・応用分野)
従来の測定装置に比べ、簡便に屈折率を測定できます。微量の液体や樹脂などの屈折率も高精度に測定できるため、製品や材料の検査や品質管理に利用することが可能です。小型のプローブ部のみを試験槽に入れて、高温/低温・高湿などの環境下における信頼性試験を行うこともできます。さらに、屈折率の時間変化を測定することで、試料の物理的・化学的変化の進行過程を観測することも可能。現場のニーズに合わせた検査装置を安価に開発することが期待できます。
(共同研究・特許などアピールポイント)
●本測定法による研究成果をT. Watanabeet. al.,Appl. Phys.Lett. 72, 1533(1998) で報告しています。
●より高精度の測定が必要な場合には、光ファイバーで構成した干渉計を用いる方法もあります
(コーディネータから一言)
デバイスに用いる材料の性質を調べるために、独自に開発した技術です。簡便かつ高精度に液体・樹脂の屈折率が測定できるため、用途に合わせた検査装置の開発が可能。興味をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
(研究分野)
通信システム工学 光波工学 計測工学
(キーワード)
屈折率測定 フォトニックネットワーク 光ファイバー 光スイッチ 光センシング 屈折率
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