中学校技術科における非認知能力を高めるための方略に関する研究
- 公開日: 2024-11-05
- 投稿者:鹿児島大学南九州・南西諸島域イノベーションセンター
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【研究の背景および目的】
この研究は、形成的アセスメントが非認知能力、特に自尊心や動機付けの向上に寄与する可能性を探求しています。この研究では、課題を設定し、スモールステップで課題を解決するプロセスを通じて、形成的アセスメントを行うことで、学習意欲を持続させ、成功体験を積み重ねることが、非認知能力を高める可能性があると考えています。この研究の目的は、形成的アセスメントが非認知能力の向上にどのように寄与するかを明らかにすることです。
【おもな研究内容】
本研究は、非認知能力の重要性とその向上方法に焦点を当てています。非認知能力は積み上げ可能であり(遠藤利彦(2018))、その中でもGRIT(やり抜く力)は、興味のある活動に没頭し、挑戦を続けることで、後天的に向上させることができるとされています(A.L.Duckworth(2017))。また、レジリエンス(回復力)も非認知能力の一つであり、可変性が高いとされています(Guttman and Schoon (2013))。特にGRITとレジリエンスに注目して研究しています。現在、非認知能力を高める具体的な方法論の確立が課題とされています。
そこで,非認知能力の向上には、学習意欲の持続と成功体験の積み重ねが必要であると考えています。「問題発見→課題設定→試行→評価・改善」を学習の流れとしている中学校技術科は,技術を工夫し創造しようとする実践的な態度を養う
ことを目標としており,そのプロセ
スでより実践的な成功体験を得るこ
とができます。この経験の繰り返し
がが非認知能力の向上に寄与するこ
とが期待されます。
そこで,中学校技術科の授業で形
成的アセスメントを取り入れ学習法
・教材を工夫することで学習意欲を
持続させ,成功体験を積み重ねるこ
とにより,非認知能力を高めること
を目指しています。
【期待される効果・応用分野】
本研究は、非認知能力(GRIT,レジリエンス等)の向上方法として、形成的アセスメント、学習法、教材の工夫を提案しています。これらの手法は、学習意欲の持続と成功体験の積み重ねを通じて、非認知能力を高めることを目指しています。教育方法や教材の開発、学習者の学習法の改善など、教育の質を向上させるための新たなアプローチとして活用を目指しています。この研究を基礎として,教科を問わず,非認知能力を向上に寄与できる教材や教育方法,評価を提案したいと考えています。
【共同研究・特許などアピールポイント】
●学校現場での活用を念頭に置いて,教材や教育方法,評価の検討をしています。
●学習内容が多岐に渡る中学校技術科をベースとすることで,様々な教科や探究活動にも応用できるようにしていきたいと考えています。
【コーディネーターから一言】
これまで、技術科をベースに問題解決能力の形成等を実践的・体系的に研究されています。個性が重要視される時代において、非認知能力は注目を浴びている研究分野です。教育、能力開発に携わっている方は、是非ご相談ください。
研究分野:技術科教育、教育工学
キーワード:非認知能力、形成的評価、ICT活用指導力
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