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薬剤耐性菌や新型コロナウイルス感染症の感染対策

  • 公開日: 2024-07-22
  • 変更日: 2024-08-09

【研究の背景および目的】
薬剤耐性菌や新型コロナウイルス感染症等新興感染症が社会的問題となっています。特に医療機関や介護福祉施設での感染症発生は感染者の健康や施設の運営に大きなダメージとなるため、感染拡大を防ぐうえで医療機関や施設内での感染対策の確立は重要な課題です。感染対策確立のためには、集団発生事例における疫学評価を行い拡大要因を評価する必要があり、我々は専門的に解析を行い、感染対策の確立のための研究を進めています。

【おもな研究内容】
•MRSAの感染対策について、主に整形外科領域の手術部位感染対策を中心に検討し、ケアに関わる医療従事者の手洗い(手指消毒)や、感染症予防に使う抗菌薬は長期につかわないことなどが重要であることを明らかにしました。
•鹿児島大学病院でアウトブレイクした多剤耐性アシネトバクターについて、収束をはかるべく改善活動に取り組みました。
これら活動の効果と拡大要因の検討を行い、手指消毒と広域抗菌薬(さまざまな細菌に抗菌活性を有する薬)を適正に使用すること、清潔・不潔のゾーンの区分けが感染対策に重要であることを発表しました。
•新型コロナウイルス感染症の集団発生事例を解析し、症候群サーベイランス(有症状の人たちを積極的に拾い上げる)やPCR検査の活用が早期の収束に重要であることを発表しました。

【期待される効果・応用分野】
•薬剤耐性菌の伝播リスクや感染対策の有効性について疫学や分子生物学的手法も用いて専門的にさらなる検討を行います。
•国内外のガイドラインを基に、これまでの研究結果も活用し、鹿児島県内の医療機関における感染対策の改善活動を推進し、その有用性を確立します。
•医療機関での改善活動を、介護施設などへの応用・横展開をすすめていきます。

【共同研究・特許などアピールポイント】
●学内に加え、鹿児島県環境保健センターや国立感染症研究所とも共同で研究を実施しています。
●他大学・研究機関との多施設共同研究(抗菌薬血中濃度モニタリングやカンジダ感染症)にも積極的に参加しています。

【コーディネーターから一言】
感染症の調査から、課題を抽出し、発生率低減につなげる対策の立案やその有効性検証を行っています。広い視点で感染症対策への助言が可能です。IT技術の活用で、離島へき地でも応用可能な技術開発を求めています。

研究分野:感染制御、感染症診療、医療マネジメント
キーワード:薬剤耐性菌、新型コロナウイルス、カイゼン

カテゴリ : シーズ(得意な技術・サービス等)
対象エリア: 国内 / 南九州 / 南西諸島域 / その他地域
有効期限 : 無期限

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