機能性分子の集積化・ナノスケールの機能性材料の設計と合成
- 公開日: 2019-05-13
- 変更日: 2023-01-27
- 投稿者:鹿児島大学南九州・南西諸島域イノベーションセンター 研究・産学地域連携ユニット
- お気に入り件数:0
- 閲覧数:682
(研究の背景および目的)
ナノテクノロジーが進展するにつれ、医薬品や光応答分子など、さまざまな機能を発現する分子が多 数開発されています。しかし、ひとつひとつの分子がもたらす効果はわずかなものでしかありません。 同じ分子を数多く集めることができれば、分子の機能をパワーアップさせることができます。我々の研究室では、機能性分子を小さな空間に集積化して、その効果を強める方法の開発を行っています。
(主な内容)
1.金ナノ粒子の一段階合成法の開発 Au3+イオン溶液と混合するだけで安定な金ナノ粒子を発生させる新しい還元性安定化剤をつくる2.ナノ粒子の機能化のための方法論の開発複雑で不安定な機能性化合物(医薬品、生体分子、光機能分子など)を効率よくナノ粒子上に導入するための方法3.機能性化合物の集積化による機能強化効き目の弱い医薬品をナノ粒子状に集積化して、効き目の増強を図る4.デンドリマー(樹状高分子)を利用したナノ粒子安定化剤の開発4つのポイントをクリアできれば… 細胞やバクテリアと親和性の高い糖鎖やタンパク質の導入 特定の配列をもったDNA分子の導入などさまざまなナノマテリアルへの展開が期待できる。
(期待される効果・応用分野)
現在、1の「還元性安定化剤」2の「導入方法」4の「ナノ粒子安定化剤」、それぞれの開発が成功 しています。今後この3つの機能を併せ持つデンドリマーを設計、合成することによって、3「集積 化による機能強化」が可能かどうかを検証できます。安定性が高く取り扱いが容易な金ナノ粒子を基 盤としてさまざまな機能性分子を極小空間に集積化する技術が開発できると、新しい機能性材料の開 発、医薬品や診断薬の開発などへの応用が期待できます。
(共同研究・特許などアピールポイント)
●デンドリマーを利用したナノ粒子安定化剤の合 成法と、これを用いたナノ粒子の調製法について、 特許出願中です。特願:2009-246933
(コーディネータから一言)
機能性分子の開発や機能強化のための調製が、 様々な方法で試みられています。金ナノ粒子 を基盤とする極小空間への集積化は、不安定 な分子にも適用できるため、新しい材料の開 発も可能。今後の研究成果が期待されます。
(研究分野)
有機合成化学 分子機能化学 材料科学
(キーワード)
機能性分子 金ナノ粒子 デンドリマー ナノマテリアル
(ご注意)
◯ コメントは公開されます。秘密情報の取り扱いには十分お気をつけください。◯ 非公開で投稿者と連絡を取るには、右の[個別メッセージ]機能を利用して下さい。
個別メッセージ
ニーズ・シーズ投稿者と個別のメッセージ交換を行えます。
関連するニーズ・シーズ
-
- 投稿者:鹿児島大学南九州・南西諸島域イノベーションセンター 研究・産学地域連携ユニット
- お気に入り件数:0
- 閲覧数:679
位置情報を活用したモバイル・ユビキタスコンピューティング
シーズ(得意な技術・サービス等) 2019-05-13(研究の背景および目的) インターネットは、利用者の位置によらず均一のサービスを提供しています。例えば検索エンジンは検索キーワードにより、情報を得たい者と情報提供者を国を超えて結びつけてきました。世界から情報が得られる一方で、実際の多くの人々の生活は地域に根付いたものです。これからのインターネットサービスは、「位置情報」により人々が暮らす地域の人々を結びつけ、直接実生活に役に立つものになるはすです。このような位置情報を活用したサービスやそのアーキテクチャの研究を行っています。 (主な内容) 例え...
-
- 投稿者:鹿児島大学南九州・南西諸島域イノベーションセンター 研究・産学地域連携ユニット
- お気に入り件数:0
- 閲覧数:450
ハラスメント防止教育プログラムの開発・導入
シーズ(得意な技術・サービス等) 2019-05-13(研究の背景および目的) 保健医療福祉機関におけるハラスメント問題は被害者の心身に悪影響を及ぼすだけでなく、職員の勤務意欲の低下や離職率の上昇、チーム医療の質の低下によって、患者に対しても様々な問題を引き起こす可能性があります。本研究では保健医療福祉機関に勤務する職員を対象にした調査紙票調査や半構造化面接による研究を通して、職員間暴力の実態と職員のメンタルヘルス問題や離職状況との関連を明らかにし、職員間の暴力防止対策を提案。職場環境の向上に寄与したいと考えます。 (主な内容) 1.保健医療福祉機...
-
- 投稿者:鹿児島大学南九州・南西諸島域イノベーションセンター 研究・産学地域連携ユニット
- お気に入り件数:0
- 閲覧数:1835
海の森(藻場)を守り、育てる技術開発
シーズ(得意な技術・サービス等) 2019-05-13(研究の背景および目的) 山に森があるように、海の中にも広大な海藻(草)の森があります。海の森は「藻場」と呼ばれ、沿岸域における主要な光合成の場として重要視されています。また、藻場は魚介類の隠れ家や生息場、産卵場としても機能することから、生態系や沿岸漁業においても欠かせない存在です。近年、藻場が各地で消失し、深刻な問題となっています。海に森を取り戻すにはどうしたらよいか?九州・沖縄を中心として、藻場を保全し、再生させる研究に取り組んでいます。 (主な内容) 海藻の森(アカモク)藻場の保全や再生に...